《好き≠恋(日文版)》第40章


親指が先端を潰すようにこねくり回され、残りの指が竿を扱く。短く息を吐き出して、健人は声だけは抑えた。足が震えて、腰に熱が溜まる。自分の手でやるよりも、断然に気持ちよかった。
「……健人、イきそ?」
「ん、うんっ……」
「イっちゃっていいよ」
耳元で囁かれて、歩の体が健人から離れた。何をするのかと目で追っていると、歩の顔が股間に近づく。ぎょっとしている間に、パクリと銜えられて健人は激しく動揺した。
「な、何してっ!」
驚きすぎてさっきまで込みあがってきた熱が一気に引いた。目の前に突きつけられている光景が強烈過ぎて、見ていられなかった。歩は何も言わずに、舌を動かして指もそれに合わせる。驚いて引いた熱が、また戻ってきた。まるで、波のようだった。
「や、ぁ、ちょっ……!」
「イきたいなら、イっていいって」
「あっ、でも、このままじゃっ……!」
口の中に出すなんて健人からしたら考えられないことだった。パンツのゴムに手をかけられ、一気にずり下ろされる。膝下までズボンと一緒にパンツも下ろされて、まだ明るいリビングにひどい惨めな格好で寝転がっていた。
眩むような光景だった。
「や、だっ……、あゆっ、むっ!」
「ヤダって言う割には、こっちは、我慢できなさそうだよ」
指で裏の筋を撫でられ、健人は背中を仰け反らした。我慢が出来なくなり、足ががくがくと震えてくる。腰に溜まった熱は、前へ前へと進んでギリギリのところまで達していた。
「はっ、うっ、んんっ……、イくっ……!」
言ったと同時に歩の口の中へ吐き出してしまった。体が硬直してゆっくり息を吐きだすと、歩の口が体から離れた。喉が動いたのを見て、羞恥に駆られた。とんでもなく恥ずかしいところを見られ、イかされ、飲みこまれたのだ。こんなにも恥ずかしいことは無い。今まで経験したこと無いぐらい、恥ずかしかった。
「顔、真っ赤だよ。健人」
歩の手が睿Г松欷婴啤⒂H指で擦られた。上半身は首まで服を捲りあげられていて、下半身は膝までズボンを下ろされている。恥ずかしいどころではなかった。
「だって、お前が!」
「さて、健人が気持ちよくなったことだし、そろそろ俺も……」
歩の手が再び健人の下半身に伸びようとしたとき、バタンと車のドアが椋Г蓼胍簸劋长à俊6摔悉饯螆訾怯仓堡贰⑿vの様子を伺う。父と母が帰ってくるのは、今日の夜か明日の朝と聞いていた。まだ午後4時だから、帰ってくるには早すぎた。
ガチャと玄関が開く音が聞こえて、健人はすぐにズボンを履いた。もたつく手でチャックとボタンを椋Г幛啤⑹驻蓼菕预辘ⅳ菠椁欷糠蛳陇私丹恧埂6藫Bってソファ俗辍⑿vに背を向けた。
「たっだいま ?br /> 元気な声が聞こえて、二人は気まずそうに振り向き「……お帰り」と予定よりかなり早く帰ってきた母に、苦笑いをした。
手軽な荷物で帰ってきた母とは裏腹に、父は重たい荷物を引き摺りながら家へと入ってきた。この気まずい雰囲気を可笑しいと思われる前に、歩は立ち上がって「手伝うよ」と父が抱えている荷物を手に取った。
「健人」
「……何?」
話し掛けてきた母に、健人は出来るだけ普通に答えた。腰に手を当てた母は「今日の夕飯、買い物行ってきたの?」と高圧的に尋ねてきた。機嫌が悪いのかどうかは分からないが、少しだけ様子が摺盲皮い俊?br /> 「……まだ、だけど? 母さん、疲れてるんだから、今日は俺がやるよ。買い物も今から行くし」
「じゃぁ、今日はもうご飯食べに行きましょ。健人に家のことをまかせっきりにしちゃったし。歩君、何が食べたい?」
突然話しかけられた歩は、それに驚き、ゴトンと持っていた荷物を落としてしまう。
「え、あ……、食べたいもの?」
「そう。健人も何か食べたいものある?」
歩から視線を健人に移され、なんて答えていいのか分からなかった。そっと歩に目を向けると、歩も困ったように笑うだけで何も言わない。今は食べ物よりも、どうして帰ってきたのだという気持ちのほうが強かった。怪しまれないよう、普通に接するのが大変だった。
「……特には、無いかな。何でもいいよ」
「あ、じゃぁ、俺、焼肉食べたい」
「じゃ、焼肉にしましょ。6時には出るから、準備しておいてね」
そう微笑んだ母を見て、健人は立ち上がった。6時から出かけるのなら、まだ時間は十分にあるので自室へと上がる。その後ろをバタバタと追うような足音が聞こえて、健人は振り返った。歩が物凄い勢いで階段を駆け上がってくる。
「ちょっと、待って」
「……何だよ」
顔を合わせることも気恥ずかしい健人は目を逸らして俯く。母がいきなり帰ってきてくれたから、あの状態でやめることが出来た。帰ってこなければ、流されるまま、ヤってしまっていただろう。それがどれほど恥ずかしいことか、今考えると顔から火が出そうだった。
「俺の部屋、いこ」
「……え」
「変なことはしないから。ね?」
変なことはしないと言っても、先ほどやられたのだ。信懀预蠠oいけれど、腕を引っ張って部屋に連れて行かれてしまっては、拒むも何も無かった。初めて入る歩の部屋は思った以上に、綺麗だった。
部屋に入るなり、キョロキョロとしている健人に「あんまり部屋の中、見ないで」と歩は苦笑いをした。汚くしているつもりもないが、綺麗にもしていない。あまりじろじろ見られると、見られちゃまずい物まで見られそうで怖かった。
「適当に座って」
「……うん」
適当にと言われてもどこに座っていいのか分からず、健人はテ芝毪吻挨俗盲俊<窑沃肖恰⒆苑证尾课荬乳g取りも同じなのに、他人のテリトリ巳毪毪长趣长螭胜摔饩o張するとは思わなかった。蒸し暑い部屋の中に、冷たい風が吹き始める。
「驚いたね。まさか、あんなに早く帰ってくるとは思わなかった」
歩は健人の隣に座って息を吐きだした。さっきまで抱き締められたり、それ以上のことをしていたと言うのに、隣に居るだけで緊張していた。上手く言葉を出すことが出来ず、健人は目を逸らして床を見つめた。なんて言って良いのか分からない。一瞬にして部屋は無音になり、沈黙が続いた。
隣にいる歩が動く気配がして、健人は最高潮に緊張した。また先ほどと同じことをされても、拒めるとは思えない。ぎゅっと目を椋Г袱皮い毪取⒓绀酥丐撙蚋肖袱平∪摔夏郡蜷_けた。
「……ね、て……、る?」
目を椋Г袱皮工浃工浃惹尴ⅳ蛄ⅳ皮皮い霘iを見て、健人は大きく息を吐いた。先ほどまで緊張していた糸がウソのように解かれ、緊張していたことがバカバカしく感じる。ここ最近、眠れなかったのは歩も同じだったのだろうか。肩に温もりを感じながら、健人まで眠りについてしまった。
互いに好きあっていたとは、お互いに思っていなかったのだろう。こんな不安定な気持ちほど、思考を乱されることはない。
好きと言う気持ちが、恋に変わりつつあった。
母の怒鳴り声で目を覚まし、二人は慌てて1階へと降りた。約束の時間は6時で、怒鳴られたのは7時を過ぎた頃だった。
「二人揃って寝てたってどう言うことよ。6時って言ったじゃない」
「ごめんって、母さん。まぁ、早く行こうよ」
「そうね」
時間を守らないことを嫌う母は車中でも不機嫌だったが、焼き肉屋に入るとその不機嫌さもどこかへと消えてしまったようだった。メニュ蚱证说陠Tにどんどんと注文をして行く。昔から、母はこうやって食べにくると羽振りが良かった。レストランで健人に「食べたいものは何でも言いなさいよ」と言って、勝手に頼んで行く姿を思い出した。
「来月、博人さんの1
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